エンゲージメント

知り合った男女二人は、

女性の母親の監督のもとに謹んで交際を始める。

どこへ行くにも母親か目上の婦人に伴われていく。

そして、段々男性の性格が分かり、

信じるべき人だと思ふと、

母親が次第に自分を遠ざけて、二人に交際の自由を与える。

写真等をやり取りをするのは、

よほど親しくなってからの後の事である。

で、真に愛し合って

これならば・・・・

と、思う時に男子の方から直接に夫人に結婚を求める。

そして、婦人が、「イエス」と答えた時に婚約が成り立つ。

婚約は公然に発表するのが通例である。

結婚の約束をした二人の友達を招待し、

茶話会等をして披露する。

茶話会を主宰するのは、女性の母親である。

私の友達でバッサー女子大学を卒業し、

去年の秋、結婚した人がある。

婚約は去年の4月頃、成立したとの事。

女同士の気安さから

その成立した模様を話して聞かせてくれた。

これもやはり、米国人の合理的な所をよく表している。

ちっともロマンティックな所がない。