エルサレムの王 ダビデの子 伝道者の言霊

名声は良い香油にまさり、死ぬ日は生まれる日にまさる。

祝宴の家に行くよりは、喪中の家に行くほうがよい。

そこには、全ての人の終わりがある。

生きている者が、それを心に留めるようになるからだ。

悲しみは笑いにまさる。

顔が曇ると心は良くなる。

知恵のある者の心は喪中の家にあり、

愚かな者の心は悲しみの家にある。

知恵のある者の叱責を聞くのは、

愚かな者の歌を聞くのにまさる。

愚かな者の笑いは、鍋の下の茨がはじける音のよう。

これもまた空しい。

虐げれば知恵のある者を狂わせ、賄賂は心を滅ぼす。

事の終わりは、その始まりにまさり、

忍耐は、自惚れにまさる。

軽々しく心を苛立たせてはならない。

苛立ちは愚かな者の胸に留まるからだ。

あなたは、

どうして昔の方が今より良かったのか。

と、言ってはならない。

このような問いには、知恵によるのではない。

資産をともなう知恵は良い。

日を見える人に益となる。

知恵の陰にいるのは、金銭の陰にいるようだ。

知識の益は、知恵がその持ち主を生かす事にある。

神のみわざに目を留めよ。

神が曲げたものを、誰がまっすぐにできるだろうか。

順境の日には幸いを味わい、逆境の日にはよく考えよ。

これもあれも、神のなさる事。

後の事を人に分からせない為である。

あなたは正しすぎてはならない。

自分を知恵のありすぎる者としてはならない。

何故、あなたは自分を滅ぼそうとするのか。

あなたは悪すぎてはいけない。

愚かであってはいけない。

時が来ないのに、何故死のうとするのか。

一つをつかみ、もう一つを手放さないのがよい。

神を恐れる者は、この両方を持って出て行く。

知恵は街の十人の権力者よりも、

知恵のある者を力づける。

この地上に正しい人は一人もいない。

善を行い、罪に陥る事のない人は、一人もいないから。

また、人の語ることばを

いちいち心に留めてはならない。

しもべがあなたをののしるのを

聞かないようにする為に。

あなた自身が他人を何度も罵った事を、

あなたの心は知っているのだから。

私は、これらの一切を知恵によって試みた。

私は、

私は知恵のある者になりたい。

と、言った。

しかし、それは私には遠く及ばない事だった。

今までにあった事は、遠く、とても深い。

誰がそれを見極める事ができるだろうか。

私は心を転じて、知恵と道理を学び、

探り出し、探し求めた。

愚かさの悪と狂気の愚かさを知ろうとした。

私は女性が死よりも苦々しい事に気がついた。

女性は罠であり、その心は網、その手は、かせである。

神に良しとされた者は女性から逃れるが、

罪に陥る者は女性に捕えられる。

伝道者は、

見よ。私が道理を見出そうとして、

一つ一つに当たり、

見出した事は、

私の魂は、なおも探し求めたが

見出す事はなかった。

私は千人のうちに、一人の男性を見出した。

が、その全てのうちに、

一人も女性も見出さなかった。

私が見出した次の事だけに目を留めよ。

神は人を真っ直ぐな者に造られた。

が、人は多くの理屈を探し求めたという事だ。

と、伝道者は言う。

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