ヨハネの黙示録 第9章

イエスキリストの黙示。
神はすぐに起こるべき事をしもべ達に示す為、これをキリストに与えられた。
そして、キリストは御遣いを遣わして、これをしもべヨハネに告げられた。
ヨハネは神の言葉とイエス・キリストの証、すなわち、自分が見た全ての事を証した。
この予言の言葉を朗読する者とそれを聞いてそこに書かれている事を守る者達は、
幸いである。時が近づいているからである。

第五の御遣いがラッパを吹いた。

すると私は、一つの星が天から地に落ちるのを見た。

その星には、底知れぬ所に通じる穴の鍵が与えられた。

鍵が底知れぬ所に通じる穴を開いた。

すると、穴から大きな釜戸の煙のような物が立ち昇った。

そして、太陽と空はその穴の煙の為に暗くなった。

その煙の中からイナゴが地上に出て来た。

それらには、地のサソリが持っているような力が与えられた。

そして、彼らは

地の草やどんな青草、どんな木に害を加えてはならない。

が、額に神の印を持たない人達には、与えてよい。

と、言い渡された。

その人達を殺す事は赦されなかった。

が、五か月間苦しめる事は赦された。

彼等の苦痛は、サソリが人を刺した時の苦痛のようだった。

その期間、人々は死を探し求めるが、決して見出す事はない。

死ぬ事を切に願うが、死は彼等から逃げていく。

イナゴたちの姿は、出陣の用意が整った馬に似ていた。

頭には金の冠の様な物をかぶり、顔は人間の顔のようであった。

女性の髪の様な毛があった。

歯は獅子の歯のようであった。

鉄の胸当てを着けていた。

その羽の音は、馬にひかれた多くの戦車が、

戦に急ぐ時の音のようであった。

彼らは、サソリのような尾と針を持っていた。

その尾には、五か月間、人々に害を与える力がった。

イナゴ達は、底知れぬ所の遣いを王としている。

その名は、

ヘブル語でアドバン・

ギリシア語でアボリュオン

と、いう。

第一の災いは過ぎ去った。

見よ、この後、なお二つの災いが来る。

第六の御遣いがラッパを吹いた。

すると神の御前にある金の祭壇の

四本の角から、一つの声が聞こえた。

その声は、

ラッパを持っている第六の御遣いよ。

大河ユーフラテスのほとりに繋がれている、四人の御遣いを解き放て、

と、言った。

すると、四人の御遣いが解き放たれた。

その四人の御遣いは、

その時、その日、その月、その年の為に、用意されていた。

人間の1/3を殺す為であった。

騎兵の数は二億で、私はその数を耳にした。

私が幻の中で見た馬と、それに乗っている者達の様子はこうであった。

彼らは、燃えるような赤と紫と硫黄の色の胸当てを着けていた。

馬の頭は獅子の頭のようだった。

口からは火と煙と硫黄が出ていた。

これら三つの災害、

すなわち、

彼等の口から出る火と煙と硫黄によって人間の1/3が殺された。

馬の力は口と尾にあった。

その尾は蛇に似て頭を持っていた。

その頭で害を加えるのである。

これらの災害により殺されなかった人達は、悔い改めなかった。

つまり、自分達の手で造った物から離れるという事をしなかった。

悪霊どもや金・銀・銅・石・木で造られた偶像、

すなわち、

見る事も聞く事も歩く事も出来ないものを、拝み続けた。

また彼らは、

殺人・魔術・淫らな行いや盗み

を悔い改めなかった。

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