ローマ人への手紙 第8章その1

キリスト・イエスのしもべ、

神の福音の為に選び出され、

使徒として召されたパウロから

この福音は、

神がご自分の預言者達を通して

聖書にあらかじめ約束された、御子に関する書です。

御子は、

肉によればダビデの子孫から生まれました。

聖なる霊によれば、

死者の中から復活により

力ある神の子として公に示された方、

私達の主イエス・キリストです。

この方により、私達は恵みと使徒の務めを受けました。

御名の為に、

全ての異邦人の中に信仰の従順をもたらす為です。

その異邦人達の中にあって、あなた方も召されて

イエス・キリストのものとなりました。

ローマにいる全ての神に愛され、召された聖徒達へ。

私達の父なる神と主イエス・キリストから

恵みと平安があなた方にありますように。

こういうわけで、

今や、キリスト・イエスにある者が、

罪に定められる事は決してありません。

何故なら、

キリスト・イエスにある命の御霊の律法が、

罪と死の律法からあなたを解放したからです。

肉により弱くなった為、

守る事の出来ない律法があります。

しかし、その事を、神はしてくださいました。

神は、ご自分の御子を罪深い肉と同じ様な形で、

罪の聖めの為に遣わしました。

肉において罪を処罰されたのです。

それは、

肉に従わず御霊に従って歩む私達のうちに、

律法の要求が満たされる為なのです。

肉に従う者は肉に属する事を考えます。

が、御霊に従う者は御霊に属する事を考えます。

肉の思いは死ですが、御霊の思いは命と平安です。

何故なら、肉の思いは神に敵対するからです。

それは神の律法に従いません。

いや、従う事が出来ないのです。

肉のうちにある者は、

神を喜ばせる事が出来ません。

しかし、もし神の御霊が

あなた方のうちに住んでおられるなら

あなた方は肉のうちにではなく、

御霊のうちにいるのです。

もし、キリストの御霊を持っていなければ、

その人はキリストのものではありません。

キリストがあなた方のうちにおられるなら、

身体は罪の故に死んでも、

御霊が義の故に命となっています。

もし、イエスを死者の中から甦らせた方の御霊が、

あなた方のうちに住んでおられるとします。

ならば、キリストを死者の中から甦らせた方は、

あなた方のうちに住んでおられる

ご自分の御霊により、

あなた方の死ぬべき身体も

生かしてくださいます。

ですから、兄弟達よ。

私達には義務があります。

それは、

肉に従い生きていかなけれならない。

と、いう肉に対する義務ではありません。

もし肉に従って生きるなら、

あなた方は死ぬ事になります。

しかし、もし御霊により肉の行いを殺すなら、

あなた方は生きます。

神の御霊に導かれる人は皆、神の子供です。

あなた方は、人を再び恐怖に陥れる奴隷の霊を

受けたのではありません。

あなた方を子とする御霊を、受けたのです。

この御霊によって、私達は

アバ、父

と、叫びます。

御霊ご自身が、私達の霊とともに、

私達が神の子供であると証してくださいます。

子供であるなら、相続人でもあります。

私達はキリストの栄光を共に受ける為に、

苦難を共にしているのです。

だから、神の相続人であり、

キリストとともに共同相続人なのです。

今の時の苦難は、

やがて私達に啓示される栄光に比べれば、

とるに足らないと私は考えます。

被造物は切実な思いで、

神の子供達が現れるのを待ち望んでいます。

被造物が虚無に服したのは、

自分の意志からではありません。

服従させた方によるものなので、

彼等には望みがあるのです。

被造物自体も、滅びの束縛から解放され、

神の子供達の栄光の自由に預かります。

          
-