この三人は、ヨブに答える事をやめた。

ヨブが自分を正しいと思っていたからである。

すると、

ラム族のブズ人・パラクエルの子エリフが

怒りを燃やした。

彼は、

ヨブが神よりも自分自身の方を義とした。

ので、ヨブに向かって怒りを燃やしたのである。

彼はまた、

その三人の友に向かっても怒りを燃やした。

彼らがヨブを不義に定めながら、

言い返せなかったからである。

エリフは、彼らが自分よりも年長だったので、

ヨブに語りかける時を待っていた。

エリフは、三人の者の口に答えがないのを見て、

怒りを燃やした。

ブズ人、パラクエルの子エリフは

私は年が若く、あなた方は年を取っている。

だから、私はわきに控え、遠慮して、

あなた方に私の意見を述べなかった。

私は、

日を重ねたものが語り、

年の多い者が知恵を教えるのだ。

と、思った。

確かに人の中には、霊があり、

全能者の息が人に悟りを与える。

だが、年長者が知恵深いわけではない。

老人が道理をわきまえているわけでもない。

だから、私は

私の言う事を聞いてくれ。

私も自分の意見を述べよう。

と、言う。

今まで私はあなた方の言う事に期待し、

あなた方の意見に耳を傾けていた。

あなた方が言葉を探している間、

私はあなた方に細心の注意を払っていた。

しかし、あなた方のうちには、

ヨブを叱責する者、

彼の言葉に答える者

もいなかった。

だが、恐らく

私達は知恵を見出した。

人ではなく、神が彼を吹き払ったのだ

と、あなた方は言うだろう。

彼はまだ私に向かって

言葉を並べ立ててはいない。

私は、あなた方のような言い方では、

彼に答える事はしない。

彼等は意気をそがれて、もう答えない。

彼等の言う言葉もなくなった。

彼等が話さず、

じっと立って答えないからと言って、

私は待っていなければならないのか。

私は私で自分の言い分を返し、

私も自分の意見を述べよう。

私には言葉が溢れていて、

内なる霊が私を圧迫しているからだ。

今、私の腹は抜け道のない葡萄酒のよう。

新しい皮袋のように、

張り裂けようとしている。

私は話して、気分を晴らしたい。

唇を開いて答えたい。

私は誰も依怙贔屓しない。

どんな人にもへつらったりしない。

私はへつらう事を知らないし、

そんな事をすれば、私を造った方は、

すぐにでも私を取り去ってしまわれるだろう。

と、答えた。