女性から生まれた人間は、
その齢が短く、心乱される事で満ちています。
花のように咲き出て、しおれ、
影のように逃げ去り、留まる事がありません。
このような者に対してさえあなたは目を開きます。
この私をご自分とともに、
裁きの座に連れていかれるのですか。
聖い者を、汚れた者から取り出せたならよいのに。
しかし、誰一人できません。
もし、
日数が定められていて、
その月の数もあなたが決めておられ、
その人が越える事の出来ない限界を、
あなたが設けておられる。
ならば、その人から目をそらして、ください。
彼が雇人のように、自分の日を楽しむ為に。
その若枝は絶える事がない。
たとえ、
その根が地の中で老い、
その根株が土の中で死んでも、
水の潤いがあると芽を吹きだし、
苗木のように枝を出す。
しかし、人は亡くなると倒れたきりだ。
人間は息絶えると、どこにいるのか。
水は海から消え去り、川は干上がり、枯れる。
そのように、
人は伏して起き上がらず、
天がなくなるまで目覚めず、
その眠りから覚める事はない。
どうか、あなたが私をよみに隠し、
あなたの怒りが過ぎ去るまで、
私を潜ませてください。
私の為に時を定めて、私を覚えて下さればよいのに。
人は亡くなると、また生きるでしょうか。
私は、苦役の日の限り待ちます。
私の代わりがやってくるまで、
あなたがお呼びになれば、お答えします。
あなたは御手のわざを、慕っておられるでしょう。
今、あなたは私の一歩一歩を、数えておられます。
私の罪に目を留めないでください。
私の背きを袋の中に封じ込め、
私の咎を覆ってください。
しかし山は倒れて崩れ去り、
岩もその場所から移されます。
水は石を打ち砕き、あなたは小石を押し流してます。
そして、
都の塵
とされます。
そのように、人の望みを絶ち滅ぼされます。
あなたがいつも人に打ち勝つので、
人は去っていきます。
あなたは彼の顔形を変えて、彼を追いやられます。
彼は、自分の事も達が
人に尊ばれても、知る事はありません。
人に卑しめられても、見分けがつきません。
ただ、彼の肉が彼の為に痛みを覚え、
その魂が彼の為に嘆くだけです。
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