イデスはある日こんな話をした。

あまり女権が拡張している事に、懲りた一人の男性がいた。

ある日、白い馬と黒い馬と

そして沢山の鶏とを携えて、方々の家庭を訪問し、

女権の拡張している家には、馬を与え、

そうでない家には、鶏を与えようと思った。

しかし、どこへ行っても、

細君の権力が勝っているのを見て失望した。

今度訪ねる家も細君の権力が勝っていたら、

この計画をやめにしよう。

と思って、主人に向かい、

白と黒とどっちがお好きですか。

と、尋ねた。

すると、主人が白が好きだというので、

白の馬を与えんとしたら、奥の方から大喝一声。

John! I Like Black(ジョン!私は黒が好きだよ。)

と、聞こえた。

ここでも女権が拡張しているので、

例の男性は、鶏を残し、しょぼしょぼとして立ち去った。

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