すべての国々の民よ。
これを聴け。
世界に住むすべての者よ。
耳を傾けよ。
低い者も、尊い者も、
富む者も、貧しい者も、ともどもに。
私の口は知恵を語り、私の心は英知を告げる。
私はたとえに耳を傾け、
立琴に合わせて私の謎を解き明かそう。
どうして私は、災いの日に、
恐れなければならないのか。
私を取り囲んで中傷する者の悪意を。
おのれの財産に信頼する者どもや、
豊かな富を誇る者どもを。
人は、自分の兄弟をも買い戻すことはできない。
自分の身代金を、神に払うことはできない。
魂の贖い代は、
高価であり永久にあきらめなくてはならない。
人はとこしえまでも生きながらえるであろうか。
墓を、見ないであろうか。
彼は、見る。
知恵のある者達が死ぬところを。、
愚かな者もまぬけ者も等しく滅びるところを。
自分の財産を、他人に残すのを。
彼らは、心の中で、
彼らの家は永遠に続き、
その住まいは代々にまで及ぶ。
と、思う。
自分達の土地に自分達の名をつける。
しかし、人は栄華のうちにとどまれない。
人は、滅び失せる獣の道に等しい。
これが愚か者どもの道。
彼らに従い、
彼らの言う事を、受け入れる者どもの道である。
彼らは、羊のようによみに定められ、
死が彼らの羊飼いとなる。
朝は、直な者が彼らを支配する。
彼らの形は無くなり、よみがその住む所となる。
しかし、神は、
私の魂をよみの手から買い戻される。
神が私を、受け入れてくださるからだ。
セラ
恐れるな。
人が富を得ても、
その人の家の栄誉が増し加わっても、
人は、死ぬ時、
何一つ持っていくことができない。
その栄誉も彼に従っては行けないのだ。
彼が生きている間、自分を祝福できても、
まだあなたが、
幸いな暮らしをしているために、
人々があなたをほめ讃えても、
あなたは、自分の先祖の世代に行き、
彼らは、決して光を見ないであろう。
人はその栄華の中にあっても、
悟りがなければ、滅びうせる獣に等しい。