年が改まった。

ハンナは身ごもり、男の子を産んだ。

ハンナ

私がこの子を主にお願いしたのだから

サムエルという名で呼ぼう。

夫のエルカナは年毎の生贄を主に捧げた。

自分の請願を果たす為に、家族揃って行こうとした。

ハンナ

私の夫よ。

私は一緒には行きません。

この子が乳離して、私がこの子を連れて行きます。

この子が主の御顔を拝して、

いつまでもそこに留まるようになるまでは。

エルカナ

あなたが良いと思うようにしなさい。

この子が乳離れする迄、留まりなさい。

ただ、主がそのお言葉を実現してくださるように。

こうしてハンナは、一緒には行かなかった。

サムエルが乳離れするまで乳を飲ませた。

その子が乳離をしたとき、一緒に

子牛、三頭

小麦粉、1エバ

ぶどう酒、皮袋一つ

を、携えシロにある主の家に連れて行った。

ハンナ

祭司様。

あなたは生きておられます。

祭司様。

私はかつて、ここであなたのそばに立ち主に祈った者です。

この子の事を私は祈ったのです。

主は私がお願いした通り、願いを叶えてくださいました。

それで私もまた、この子を主にお委ねいたします。

この子は一生涯、主に委ねられた者です。

Copyright ⒞ 2015 buta,All Rights Reserved.