知恵は呼ばわらないのか

悟りは声をあげないのか

これは道のほとりの高い所の頂

また、ちまたの中に立ち

町の入口にある諸々の門の傍ら

正門の入口で呼ばわって言う

「人々よ、私はあなたがたに呼ばわり、

声をあげて人の子らを呼ぶ

思慮のない者よ悟りを得よ

愚かな者よ知恵を得よ

聞け、私は高貴なことを語り

我が唇は正しいことを語りだす

我が口は真実を述べ

我が唇は悪しき事を憎む

我が口の言葉はみな正しい

そのうちに偽りとよこしまはない

これはみな聡き者の明らかにするところ

知識を得る者の正しいとするところである

あなたがたは銀を受けるよりも私の教えを受けよ

精金よりも知識を得よ

知恵は宝石に勝り

あなたがたの望むすべての物はこれに比べるに足りない

知恵ある私は悟りをすみかとし

知識と慎みとを持つ

主を恐れるとは悪を憎むことである

私は高ぶりとおごりと悪しき道と偽りの言葉を憎む

計り事と確かな知恵とは私にある

私には悟りがあり私には力がある

私によって王たる者は世を治め

君たる者は正しい定めを立てる

私によって主たるものは支配し

司たる者は地を治める

私は私を愛する者を愛する

私をせつに求める者は私に出会う

富と誉とは私にあり

優れた宝と繁栄もまたそうである

私の実は金よりも精金よりも良く

私の産物は精銀に勝る

私は正義の道、公正な道筋の中を歩み

私を愛する者に宝を得させ

またその倉を満ちさせる

主が昔その技をなし創められる時

その技の創めとして私を造られた

いにしえ地のなかった時

創めに私は建てられた

まだ海もなくまた大いなる水の泉もなかった時

私はすでに生まれた

すなわち神がまだ地をも野をも

地のちりのもとをも造られなかった時である

彼が天を造り海のおもてに大空を張られた時

私はそこにあった

彼が上に空を堅く立たせ

淵の泉を強く定め

海のその限界を立て水にその岸を越えないようにし

また地の基を定められた時

私はその傍らにあって名匠となり

日々に喜び常にその前に楽しみ

その地で楽しみまた世の人を喜んだ

それゆえ子供らよ、今私の言う事を聞け

私の道を守る者は幸いである

教訓を聞いて知恵を得よ

これを捨ててはならない

私は言う事を聞き日々私の門の傍らで伺い

私の戸口の柱のわきで待つ人は幸いである

それは私を得る者は命を得

主から恵みを得るからである

私は失う者は自分の命を損なう

全て私を憎む者は死を愛する者である」

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