マスキール・アサフの詩

なのに私は危うく足を滑らせそうになった。

一歩一歩を踏み誤りそうになっていた。

神に逆らう者の安泰を見て、

私は驕る者をうらやんだ。

死ぬまで彼らは苦しみを知らず、体も肥えている

誰にもある労苦すら彼らにはない。

誰もがかかる病も彼らには触れない。

傲慢は首飾りとなり、

不法は衣となって彼らを包む。

目は脂肪の中から見まわし、

心には悪だくみが溢れる。

彼らは侮り、災いをもたらそうと定める。

高く構え、暴力をふるおうと定める。

口に天を置き、舌は地を行く。

(民が)ここに戻っても、

水を見つけることはできないであろう。

そして彼らは、

神が何を知っていようか。

いと高き神にどのような知識があろうか。

と、言う。

見よ。

これが神に逆らう者。

とこしえに安穏で財をなしていく。

私は心を清く保ち手を洗い、

潔白を示したが、空しかった。

日毎、私は病に打たれ、朝毎に懲らしめ受ける。

私が

彼らのように語ろう。

と、望んだ。

ならば、見よ。

あなたの子らの代を、

裏切ることになっていたであろう。

私の目に、

労苦と映る事の意味を知りたいと思い計った。

ついに、私は、

神の聖所を訪れ、彼らの行く末を見分けた。

あなたが滑りやすい道を彼らに対して備えられた。

彼らを迷いに落とされた。

彼らを一瞬のうちに荒廃に落とし、

災難によって滅ぼしつくされた。

我が主よ。

あなたが目覚め、

眠りから覚めた人が夢を侮るように。

彼らの偶像を侮られるのを。

私は心が騒ぎ、

はらわたの裂ける思いがする。

私は愚かで知識がない。、

だから、あなたに対して獣のようにふるまった。

あなたは、私の右の手を取って下さる。

なので、常に私は御もとにとどまることができる。

あなたは、御計らいに従って私を導かれる。

後には、栄光のうちに私を取られるであろう。

地上であなたを愛していなければ

天で誰が私を助けてくれようか。

私の肉も私の心も朽ちるであろうが

神はとこしえに私の心の岩、私に与えられた分。