主の仰せ
乙女バビロンの娘よ。
下って塵の上に座れ。
カルデヤ人の娘よ。
王座のない地に座れ。
もう、あなたは、
『優しい上品な女性』
と、呼ばれないからだ。
碾臼を取って粉を挽け。
顔覆いを取り去り、
裾をまくつて脛を出し、川を渡れ。
あなたの裸は現れ、
あなたの恥もあらわになる。
私は復讐をする。
誰一人容赦しない。
私達を贖う方。
その名は万軍の主、
イスラエルの聖なる方。
カルデア人の娘よ。
黙って座り、闇に入れ。
あなたはもう
『王国の女王』
と、呼ばれることはないからだ。
私は、私の民を怒って、
私のゆずりの民を汚し、
彼らをあなたの手に渡したが、
あなたは彼らを憐れまず、
老人にもひどく重いくびきを負わせた。
あなたは、
いつまでも、私は女王でいよう。
と、考えて、
これらの事を心に留めず。
自分の終わりの事を思ってもみなかった。
だから今、これを聞け。
楽しみにふけり、安心して住んでいる女性。
心の中で、
私だけは特別だ。
私はやもめにはならないし、
子を失う悲しみを知らなくてよい。
と、言う者よ。
子を失う事とやもめになる事、
この二つが一日のうちに、
瞬く間にあなたに来る。
あなたがどんなに多く呪術を行っても、
どんなに強く呪文を唱えても、
これらは突然、あなたを見舞う。
あなたは自分の悪により頼み、
私を見る者はない。
と、言う。
あなたの知恵と知識、
これがあなたを迷わせた。
だから、あなたは心の中で言う。
私だけは特別だ。
しかし、禍があなたを見舞う。
それを払いのける呪いをあなたは知らない。
災難があなたを襲うが、
あなたはそれを避ける事は出来ない。
破滅はあなたの知らないうちに、
突然あなたにやって来る。
さぁ、
若い時からの使い古しの呪文や
多くの呪術を使って立ち上がれ。
あるいは役立つかもしれない。
怯えさせる事ができるかもしれない。
あなたに助言する者が多すぎて、
あなたは疲れている。
さぁ、
天を観測する者。
星を見る者、
新月ごとにあなたに起こる事を知らせる者を
並べたててあなたを救わせてみよ。
見よ。
彼らは刈り株のようになり、
火が彼らを焼き尽くす。
彼らは自分の命を
炎の手から救い出す事も出来ない。
これは身を温める炭火でもなく、
その前に座れる火でもない。
あなたが若い時から仕え、
行き来してきた者達は、このようになる。
彼らは、各々自分勝手に迷い出て、
あなたを救う者は一人もいない。
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