第6年の第6の月の5日、私が自分の家に座っていた。
その時神である主の御手が私の上に下った。

主の仰せ

あなたはイスラエルの君主たちの為に、この哀歌を唱えよ。

あなたの母は何であったのか。

雌獅子だ。

彼女は雄獅子の間に伏し、若い獅子の間で子獅子を養った。

雄獅子は、子獅子のうちの一頭を取り上げた。

それは、若い獅子となった。

獲物をかみ裂く事を習い、人を食い滅ぼす用になった。

諸国の民はその獅子の噂を聞いた。

その獅子は落とし穴で捕らえられた。

彼等はこれに鈎を付けた。

エジプトの地へ引いて行った。

雌獅子は待ちくたびれた。

自分ののぞみが消え失せたことを知った。

その時、子獅子のうちの他の一頭を取った。

それを、若い獅子と定めた。

これも雄獅子の間を歩き回った。

若い獅子となった。

獲物をかみくだくことを習った。

そして、人を食い滅ぼすようになった。

この獅子は、やもめ達を犯した。

街々を廃墟とした。

その吠える声の為に、地とそこに満ちているものは、おののいた。

そこで、二諸国の民は周りの主から攻め上った。

その獅子に彼らの網を打ちかけた。

その獅子は彼らの落とし穴で鍛えられた。

彼等はそれに鈎をかけて檻に入れた。

バビロンの王の下に引いて行った。

彼等はそれを砦に閉じ込めた。

二度とその声が、イスラエルの山々に聞こえないようにした。

あなたの母は、水のほとりの植えられた。

あなたの葡萄園の萄の木のようだった。

水が豊かな為に、実りが良く、枝も茂った。

その強い枝は王の枝となった。

その背丈は、茂みの中でひときわ高くなった。

多くの小枝を付けて、際立って見えた。

しかし、激しい憤りで、引き抜かれ、地に投げ捨てられた。

東風はその実を枯らした。

その強い枝も折られて枯れ、火がそれを焼き尽くした。

今や、それは荒野に、乾いた潤いのない地に移し植えられた。

火がその枝から出て、その若枝と実を焼き尽くした。

もうそれには、王の杖となる強い枝がなくなった。

これは悲しみの歌、哀歌となった。

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