ベニヤミンの地、アナトテにいた祭司の一人、ヒルキヤの子エレミヤの言葉。
このエレミヤに主の言葉があった。ユダの王・アモンの子・ヨシヤの時代、その治世の第13年の事である。
それは更に、ユダの王・ヨシヤの子エホヤキムの時代にもあった。
ユダの王・ヨシアの子ゼデキヤの第11年の終わりまで、すなわち、その年の第5の月、エルサレムの民の捕囚まで続いた。

エレミヤ

主よ。

私があなたと論じても、

あなたの方が正しいのです。

それでも、私は、

裁きについてあなたにお聞きしたいのです。

何故、悪者の道が栄え、

裏切りを働くものが、皆、安らかなのですか。

あなたが彼らを植え、

彼らは根を張り、伸びて実を結びました。

あなたは、彼らの口には近い。

ですが、彼らの心の奥からは、

遠く離れておられます。

主よ。

あなたは私を知り、

私を見て、

あなたに対する私の心を試されます。

どうか彼らを、屠られる羊のように

引きずり出してください。

そして、殺戮の日の為に、取り分けてください。

いつまで、この地は喪に服して、

全ての畑の青草は枯れているのでしょうか。

そこに住む者達の悪の為に、

家畜も鳥も取り去られます。

人々は、

神は、我々の最後を見ない。

と、言っています。

主の仰せ

あなたは徒歩の者と競争して疲れている。

なのに、どうして

馬と走り争うことが出来るだろか。

平穏な地で安心して過ごしている。

なのに、どうして、

ヨルダンの密林で過ごせるだろうか。

あなたの兄弟や父の家の者さえ、

彼等さえ、あなたを裏切る。

あなたの後ろから大声で叫ぶ。

だから、彼らを信じてはならない。

彼らがあなたに親切そうに語り掛けても。

エレミヤ

私は、私の家を捨てる。

私のゆずりの地を見放す。

私が心から愛する者を、敵の手中に渡した。

私の譲りの民は、

私にとって、林の中の獅子のようだ。

それは私に向かって、唸り声をあげる。

それ故、私はこの地を憎む。

私の譲りの民は、

私にとって、一羽の斑の猛禽なのか。

それを猛禽どもが取り巻いているではないか。

さぁ、全ての野の獣を集めよ。

それらを連れてきて、食べさせよ。

多くの牧者が、我が葡萄畑を荒らす。

私の地所を踏みつけて、

私の慕う地所を恐怖の荒野にした。

それは恐怖と化し、

荒れ果てて私に向かい嘆き悲しんでいる。

全地は荒らされる。

まことに誰も心に留める者はいない。

荒野にある全ての裸の丘の上に、

荒らす者が来た。

主の剣が、地の果てから

地の果てに至るまで食い尽くす。

なので、総ての肉なる者には平安がない。

小麦を蒔いても、茨を刈り取る。

労苦しても無駄になる。

あなた方は、自分達の収穫で恥を見る。

主の燃える怒りによって。

主の仰せ

私の民、イスラエルに受け継がせた

ゆずりの地に侵入する。

悪い隣国の民について。

見よ。

私はその土地から彼らを引き抜く。

彼らの間からユダの家も引き抜く。

しかし、その後、私は再び彼らを憐れむ。

彼らをそれぞれ自分のゆずりの地、

或いは自分の土地に帰らせる。

彼らはかつて、

バアルにより誓う事を私の民に教えた。

もし、彼らが、

私の民の道をよく学び、

私の名によって

主は生きておられる。

と、誓うならば、

彼らは私の民の内に建てられる。

しかし、彼らが聞かなければ、

私はその国を根こそぎ滅ぼす。

―――主の言葉―――