テオフィロ様
私は前の書で、イエスの行いを始め、教えられた全ての事について書き記しました。
それは、お選びになった使徒達に聖霊によって命じた後、天に上げられた日までの事でした。
イエスは苦しみを受けた後、ご自分が生きている事を使徒達に示された。
40日にわたって彼らに現れ、神の国の事を語られた。イエスは使徒達に一緒にいた事を書き記します。
ルカより
その頃、ヘロデ王は、
ヨハネの兄弟ヤコブを剣で殺した。
教会の中のある人達を苦しめる為である。
それをユダヤ人が喜んだ。
なので、ヘロデ王は、ペテロも捕えにかかった。
それは、種なしパンの祭りの時期であった。
ヘロデ王は、ペテロを捕えて牢に入れた。
4人1組の兵士四組に引き渡して監視させた。
過ぎ越しの祭りの後に、ペテロを
民衆の前に引き出すつもりでいたのである。
こうしてペテロは牢に閉じ込められた。
が、教会は彼の為に熱心な祈りを神に捧げていた。
ヘロデが彼を引き出そうとしていた日の前夜、
ペテロは2本の鎖に繋がれ、
二人の兵士の間で眠っていた。
小口では番兵たちが牢を監視していた。
すると見よ。
主の遣いがそばに立ち、
牢の中を光が照らしていた。
御遣いはペテロの脇腹を突いて彼を起こした。
御遣い
急いで立ち上がりなさい。
パウロの手から鎖が外れ落ちた。
御遣い
帯を締めて、履物を穿きなさい。
上着を着て、私について来なさい。
ペテロは御遣いについて行った。
彼には御遣いがしている事が、
現実とは思いなかった。
幻を見ているのだと思った。
彼らが第一、第二の衛所を通り、
街に通じる鉄の門まで来た。
すると、門がひとりでに開いた。
彼等は門を出て、一つの通りを進んだ。
すると、御遣いは彼から離れた。
その時、ペテロは我に返った。
ペテロ
今、本当の事が分かった。
主が御遣いを遣わした。
ヘロデ王の手から、
またユダヤの民の全てのもくろみから、
私を救い出して下さったのだ。
ペテロは、マルコと呼ばれている
ヨハネの母マリアの家に行った。
そこには多くの人々が集まって祈っていた。
ペテロが門の戸を叩いた。
ロデという名の召使が応対に出て来た。
そして、戸を叩く人の声がペテロだと解かった。
すると、喜びのあまり
門も開けもせずに奥に駆け込んだ。
そして、皆に
ペテロが門の前で立っている事を知らせた。
マリアの家で祈っていた人々
あなたは気が変になっている。
ロデ
本当の事です。
マリアの家で祈っていた人々
それはペテロの御遣いだ。
ペテロは門を叩き続けていた。
マリアの家で祈っていた人々が門を開けた。
すると、そこにペテロがいたので非常に驚いた。
ペテロは静かにするように手で彼らを制した。
ペテロ
主はどのように、自分を
牢から救い出して下さったか説明しました。
この事をヤコブと兄弟達に知らせて下さい。
それからペテロは、他の場所へ向かった。
朝になると、
ペテロはどうなったのか。
と、兵士達の間で大変な騒ぎになった。
ヘロデはペテロを捜したが見つからなかった。
番兵達を取り調べ、彼らを処刑するように命じた。
そして、ユダヤ人からカイサリアに向かい、
そこに滞在した。
さて、ヘロデはツロとシドンの人々に対して、
ひどく腹を立てていた。
そこで、ツロとシドンの人々は、王を訪ねた。
王の侍従プラストに取り入り和解を願い出た。
彼等の地方は、ヘロデ王の国から
食糧を得ていたからである。
定められた日に、
ヘロデ王は王服を纏い、王座に着いた。
彼らに向かい演説をした。
集まった会衆の叫び声
神の声だ。
人間の声ではない。
即座に主の遣いがヘロデを討った。
ヘロデが神に栄光を帰さなかったからである。
彼は虫に食われて、息絶えた。
神の言葉はますます盛んになり、広まった。
バルバナとサウロは、
エルサレムの為に奉仕を果たし戻ってきた。
彼等は、
マルコと呼ばれるヨハネを連れて戻ってきた。