ヤコブ

シメオンとレビよ、

あなた方は、何という事をしたのか。

このようなことをすれば、

この地に住むカナン人とペリジ人が、

私達部族を憎むではないか。

私達の部族は、

この地に住む人々の数では劣っている。

彼らが、一斉に復讐する為に攻めて来るなら、

私達は、根絶やしにされてしまうだろう。

シメオンとレビ

ディナが、

遊女のように扱われてもいいのですか。

主の仰せ

ペテルに行き、そこに住みなさい。

そして、

あなたが兄エサウから逃れていた時、

あなたに現れた神の為に、

祭壇を築きなさい。

ヤコブ

私達の主はこう仰せられる。

あなた方の中にある異国の神々を取り除き、

身を潔め、

着物を着換えなさい。

私達は、ペテルへ旅立とう。

私の苦難の日に私に答え、

私が歩んだ道で、ともにいて下さった神に、

祭壇を築こう。

ヤコブに従う者達は、

手にしていた全ての異国の神々と、

耳につけていた耳輪をヤコブに渡した。

ヤコブは、それらを

シェケムの近くにある樫の木の下に埋めた。

ヤコブ達は、

カナンの地にあるルズ・ベテルに来た。

彼は、そこに、祭壇を築き、

その場所をエル・ベテルと呼んだ。

それは、彼が兄から逃れた時、

神が現れたからである。

リベカの乳母、デボラが亡くなり、

ベテルの下手にある樫の木の下に,

葬られた。

だから、

その樹の名は、

アロン・バクテ(嘆きの樫の木)

と、呼ばれた。

ヤコブが、パダン・アラムから帰って来た時

再び、神が現れ、祝福された。

主の仰せ

あなたの名は、ヤコブである。

しかし、

ヤコブとは、呼ばれない。

イスラエルが、あなたの名となるからだ。

私は、全能の神である。

産めよ。増えよ。

一つの国民が、国民の群れの祖先となる。

王達が、あなたの腰から生まれ出る。

私は、

アブラハムとイサクに与えた地を、

あなたに与える。

あなたの後の子孫にも、その地を与えよう。

イスラエルとなったヤコブは、その場所に

石の柱を立て、その上にぶどう酒を注ぎ、

さらにその上に、油を注いだ。

イスラエル・ヤコブは、

神が語られたその場所を、

「ベテル」と名付けた。

イスラエル・ヤコブの群れは、

ベツレヘム(エフラテ)を目指して旅立った。

目指すベツレヘム(エフラテ)が遠い場所で、

ラケルは出産した。

彼女の出産は、難産であった。

ラケルの助産婦

恐れる事はありません。

二人目の男の子が産まれました。

ラケルの魂が、天に昇ろうとした時、

その子の名を、

ベン・オニ(私の苦しみの子)と呼んだ。

しかし、

ベニヤミン(右手の子)と、父は名付けた。

やがて、ラケルは亡くなった。

ヤコブは、彼女の墓の上に石の柱を立てた。

それは、

ラケルの墓の石の柱として今日に至っている。

イスラエルは旅を続け、

ミグダエル・エデルを過ぎた所に天幕を張った。

ルベンが、

父の側女(そばめ)ビルハと寝た。

イスラエルはこの事を聞いた。

ヤコブ・イスラエルの子供は、12人である。

カナンの地にあるキルヤテ・アルバに着いた。

そこは、サラの亡くなった所、

祖父アブラハムと父イサクが、

寄留していた場所である。

イサクは、年老いて180年で亡くなった。

満ち足りた人生であった。

息子のエサウとヤコブが彼を葬った。

そして、神ご自身の民に加えられた。