レアとヤコブと娘ディナは、友達の所へ出かけた。

すると、

族長であるヒビ人ハモルの子シェケムは、ディナを捕えた。

シェケムは、ディナに心を奪われた。

だから、彼女に優しく語りかけた。

シャケム

お父さん、ディナという娘との結婚を、認めてもらえませんか。

ヤコブは、

シェケムがディナの意思に反して、婚前交渉をした事を聞いた。

ヤコブは、

野から帰って来た息子達にだけ、この事を話した。

彼等は、心を痛め、激しく怒った。

なぜなら、シェケムが、

自分達の妹・ディナの意に反して、

婚前交渉を行った事は、

イスラエルの中では、恥辱となるからである。

このような事はしてはならないことである。

数日後、

シェケム親子が、ヤコブ達を訪ねて来た。

シェケムの父・ハモル

ディナのお父さん、お兄さん達、

私の息子シェケムは、心からディナを恋い慕っています。

どうか、娘さんを私の妻に、

そして、私達の娘を、

あなた方の妻として迎えてください。

そして、私達とともに住んでもらえませんか。

その土地は、あなた方の前に広がっています。

ここに住み、自由に行き来し、ここに土地を得てください。

シェケム

皆さまのご好意を得られるのなら、

あなた方が望まれる物は、

何でも差し上げます。

どんなに高い花嫁料や贈り物であっても、

おっしゃる通りに差し上げます。

ですから、

ディナを私の妻にもらえませんか。

ヤコブの息子達は、

シェケムが妹ディナを汚したので、

シェケムとその父ハモルをだまそうとした。

ディナの兄たち

割礼を受けていない者に、

私達の妹の夫にすることはできません。

それは、

私達のとって恥辱になる事ですから。

ただし、次の条件でなら同意しましょう。

もし、あなた方の男性全員、

割礼を受けるなら、ディナを嫁がせ、

あなた方の娘達を、妻に迎えましょう。

私達はともに住み、

一つの家族をなりましょう。

しかし、

あなた方が私達のいう事を聞かず、

割礼を受けないなら、

私達はティナを連れてここを去ります。

ハモル・子シェケム

分かりました。私達は喜んで

私達は喜んで

あなた方の望みを聞き入れましょう。

シェケムはためらわずに、割礼を受けた。

ディナを愛していたからである。

ハモルとその子シェケムは、

自分達の町に戻った。

ハモルとその子シェケム

皆の者、

あの人達は、私達に友好的だ。

あの人達をこの地に住まわせ、自由に行き来させよう。

この地は、とても広いので、彼らが住む事が出来る。

私達は、彼らの娘達を妻に迎え、

娘達をヤコブの子供達に嫁がせよう。

ただし、一つの条件がある。

それは、割礼を受ける事だ。

そうすれば、

ヤコブ達の群れの人々・財産・家畜も

私達のものになるではないか。

さぁ、彼らのいう事を聞こう。

そうすれば、

彼らは私達とともに住む事になる。

その街の人々は皆、割礼を受けた。

三日目になっても、割礼を受けた人々の傷が痛んでいた。

ヤコブの二人の息子、

ディナの兄シメオンとレビが、

剣を取り、難なくその街を襲い、全ての男性達を殺した。

もちろん、ハモルとその子シェケムも殺した。

そして、

シェケムの家からディナを連れ出した。

そして、

その街の幼子・女性達を捕虜にし、家畜・全財産を奪略した。