さて、神である王が造られ全ての獣のうちで、
蛇が一番狡猾であった。
蛇
神は、あなたに、
園のどんな木からも食べてはならない。
と、神は本当に言われたのですか。
女性
私達は、
園にある木の実を食べてよい。
しかし、園の中央にある木の実について、
食べてはならない。触れてもいけない。
あなた方が亡くなるといけないから
と、神から言われています。
蛇
あなた方は、
決してなくなることはありません。
あなた方がそれを食べるその時、
あなた方の目が開け、
あなた方が神のようになり、
善悪を知るようになることを
神は知っているのです。
そこで女性がその樹を見ると、
まことに食べるのによく、
目に慕わしく、
賢くするというその樹はいかにも好ましかった。
それで、女性はその実を取って食べ、
一緒にいた男性にも与えたので、
男性も食べた。
このようにして、二人の目は開かれ、
それで彼らは自分達が裸であることを知った。
そこで、彼らは、いちじくの葉を綴り合せて、
自分達の腰の覆いを造った。
そよ風の吹く頃、彼らは、
園を歩き回られる神である主の声を聞いた。
それで人とその妻は、
神である主の御顔を避けて樹の間に身を隠した。
神である主
あなたは、今どこにいるのか。
男性
私は園で、あなたの声を聞きました。
それで、私は裸なので、恐れて隠れました。
神である主
あなたが裸であるのを、
誰があなたに教えたのか。
あなたは、
食べてはならない。
と、命じておいた樹から食べたのか。
男性
あなたが私のそばに置かれた女性が、
あの樹から実を取り、私にくれたので、
私は、食べました。
神である主
女性よ、
あなたはいったい何という事をしたのか。
女性
蛇が私を惑わしたのです。
だから私は食べたのです。
神である主
蛇よ。
お前の行いの報いで、あらゆる家畜、
あらゆる野の獣よりも呪われる。
お前は、一生腹ばいで歩き、
塵を食べなければならない。
私は、お前と女性との間に、
また、お前の子孫と女性の子孫との間に、
敵意を置く
彼は、お前の頭を踏み砕き、
お前は、彼の踵に噛みつく。
女性よ
私はあなたの身ごもりの苦しみを大いに増す。
あなたは、
苦しんで子を産まなければならない。
しかも、
あなたは、夫を恋い慕うが、
彼は、あなたを支配する事になる。
アダムよ
あなたが、妻の声に聴き従い、
食べてはならない。
と、私が命じておいた樹から実を食べたので、
土地は、あなたの為に呪われてしまった。
あなたは、
一生、苦しんで食を得なければならない。
土地は、あなたのために、
いばらとあざみを生じさせ、
あなたは、野の草を食べなければならない。
あなたは、顔に汗を流して糧を得、
ついに、あなたは土に還る。
あなたはそこから取られたのだから。
あなたは塵だから、
塵に還らなければならない。
さて、人は、その妻の名をエバと呼んだ。
それは、彼女が、
全て生きている者の母であったからである。
神である主は、アダムとその妻の為に、
皮の衣を作り、彼らに着せた。
神である主
見よ。
人は我々の一人のようになり、
善悪を知るようになった。
彼らが手を伸ばし、
いのちの樹の実を取って食べ、
永遠に生きないように。
そこで、神である主は、
人をエデンの園から追い出した。
だから、人は、
自分達が造られた土を耕すようになった。
こうして、神は人を追放して
いのちの樹への道を守るため、
エデンの園の東に、
ケルビムと輪を描いて回る炎の剣を置かれた。