イスラエル人が、主に叫び求めた時、
主は彼らの為に、一人の救助者、
ベニヤミン人ケラの子で、
左ききのエフデを起こされた。
イスラエル人は、
彼を通してもモアブ王、エグロンに貢物を送った。
エフデは、
長さ1キュビトの一握りのもろ刃の剣をつくり、
それを着物の下の右ももの上の帯を挟んだ。
こうして、
彼はモアブの王エグロンに貢物を捧げた。
エグロンは非常に太っていた。
貢物を捧げ終わった時、
エフデは貢物を運んで来た者たちを帰らせ、
彼自身は
ギルガルのそばの石切り場から戻ってきた。
「王様、
私はあなたに秘密のお知らせがあります。」
と、告げた。
すると、王は、
「今、言うな」
と、エフデが話そうとするのを止めた。
そこで、王のそばに立っていた者たちは皆、
彼の所から出て行った。
エフデは、王の所へ足を運んだ。
その時、
王は一人で涼しい屋上の部屋に座していた。
エフデが、
「私にあなたへの神のお告げがあります。」
と、話すと、王は、その座から立ち上がった。
この時、エフデは左手を伸ばして、
右ももから剣を取り出し、王の腹を刺した。
柄(つか)も刃も、ともに入ってしまった。
彼が剣を王の腹から抜かなかったので、
脂肪が刃をふさいでしまった。
エフデは窓から出て、
廊下へ出て行き、
王のいる屋上の部屋の戸を閉じ、
閂(かんぬき)で締めた。
彼が出て行くと、王のしもべ達がやってきた。