サムエルは、年老いた。

その時、

息子達をイスラエルの裁き司として任命した。

サムエルの息子の名は、

長男・ヨエル、次男・アビヤ

であった。

彼らはペエル・シェバで裁き司をしていた。

しかし、この息子達は父の道に歩まなかった。

利得を追い求め、

賄賂を受け取り、裁きをまげていた。

イスラエルの長老たちは皆集まった。

そして、ラマにいるサムエルの元を訪ねた。

イスラエルの長老達

サムエル、御覧下さい。

あなたはお年を召し、

ご子息達はあなたの道を歩んでいません。

どうか、今、他の総ての国民のように、

私達を裁く王を立ててください。

その言葉は、

サムエルの目には悪しきことであった。

そこでサムエルは、主に祈った。

主の仰せ

民が、あなたに言う事は

何であれ、それを聞き入れよ。

何故なら彼らは、あなたを拒んだのではない。

私が王として

彼らを治める事を拒んだのだから。

私が彼らをエジプトから連れ上った。

その日から今日に至るまで、

私を捨て、他の神々に仕える事だけ行った。

そのように、彼らはあなたにもしているのだ。

今、彼らの声を聞き入れよ。

ただし、彼らに

自分達を治める王の権利

は、はっきりと宣言せよ。

サムエルは、自分に王を求める

この民に対して、主のすべての言葉を話した。

サムエル

あなた方を治める王の権利はこうだ。

あなた方の息子達を取る。

戦車や軍馬に乗せ、

自分の戦車の前を走らせる。

また、自分の為に、

千人隊長や50人隊長の長として任命する。

自分の耕地を耕せる。

自分の刈り入れに従事させる。

武具や戦車の部品と作らせる。

また、あなた方の娘たちを取る。

そして、

香料を作る者

料理をする者

パンを焼く者

と、する。

あなた方の畑や

ブドウ畑オリーブ畑を没収する。

自分の家来たちに与える。

あなた方の穀物とぶどうの畑1/10を取る。

それを、廷臣や家来たちに与える。

また、

あなた方の奴隷や女性の奴隷、

あなた方の子牛やロバの最も良い物

を取る。

それらに自分の仕事をさせる。

あなた方の羊の群れの1/10を取る。

あなた方自身は王の奴隷となる。

その日、あなた方が

自分達の為に選んだ王の故に泣き叫ぶ。

しかし、その日、

主はあなた方に答えはしない。

民はサムエルの言う事を聞こうとはしなかった。

イスラエルの民

いや、どうしても、

わたしたちの上には王が必要です。

そうすれば私達もまた、

他の総ての国民のようになります。

王が私達を裁きます。

私達の先に立って出陣します。

私達の戦いを戦ってくれるでしょう。

サムエルは、民のすべての言葉を聞いた。

そして、その総ての言葉を主の耳に入れた。

主の仰せ

彼らの言う事を聞き、彼らの為に王を立てよ。

サムエル

イスラエルの人々よ。

それぞれ自分の街に帰りなさい。