サムエルの言葉が全イスラエルに行き渡った。
その頃、イスラエルはペリシテ人との戦いに出て行った。
エベン・エゼルのあたりに陣を敷いた。
一方、ペリシテ人はアフェクに陣を敷いた。
ペリシテ人はイスラエルを迎え撃つ陣備えをした。
戦いが広がると、
イスラエルは、ペリシテ人に打ち負かされた。
約4,000人が野の戦場で撃ち殺された。
兵が陣営に戻ってきた。
イスラエルの長老達
どうして主は、今日、
ペリシテ人の前で我々を討たれたのだろう。
シロから種の契約の箱を我々の所に持ってこよう。
そうすれば、その箱が我々の間に来て、
我々の敵の手から救うだろう。
兵達はシロに人を送った。
そこから、ケルビムに座しておられる
万軍の契約の箱を担いで来させた。
そこに、神の契約の箱とともに、
エリの二人の息子、ホフニとピネハスがいた。
主の契約の箱が陣営に来た。
その時、全イスラエルは大歓声をあげた。
それで地はどよめいた。
その大歓声を聞いたペリシテ人は、
何が起こったか分からなかった。
しかし、主の箱が陣営に来た為の大歓声とわかった。
ペリシテ人は恐れた。
ペリシテ人
困ったことだ。
今までに、こんなことはなかった。
困ったことだ。
誰がこの力ある神々の手から、
我々を救い出してくれるだろうか。
この神は、荒野で、エジプトを討った神々だ。
ありとあらゆる災害を持って。
ペリシテ人よ。
奮い立て。
男らしくふるまえ。
そうでないと、
お前達がヘブル人に仕えるようになる。
ヘブル人がお前達に仕えたように。
男らしく振る舞って戦え。
こうしてペリシテ人は戦った。
イスラエルは打ち負かされた。
それぞれ自分達の天幕に逃げた。
その戦いは、
イスラエルに非常に大きな打撃を与えた。
イスラエルの歩兵30,000人が倒れた。
神の箱は奪われた。
エリの二人の息子・
ホフニとピネハスは亡くなった。
一人のベニヤミン人が戦場から走ってきた。
その日、シロについた。
衣は裂け、頭には土を被っていた。
この男が街に入り、戦況を報告した。
街中こぞって泣き叫んだ。
その時、エリは、
道のそばの椅子に座り見張っていた。
神の箱の事を気遣っていたからであった。
エリは、98歳で、その目はこわばり、
何も見えなくなっていた。
祭司エリ
この騒々しい声は何か。
戦場から走ってきた一人のベニヤミン
私は戦場から来たものです。
私は、今日、戦場から逃げてきました。
祭司エリ
我が子よ。
状況はどうなっているのか。
戦場から走ってきた一人のベニヤミン
イスラエルはペリシテ人の前から逃げました。
そして、討ち殺された者が多く出ました。
それに、あなたの二人のご子息・
ホフニとピネハスもなくなりました。
神の箱は奪われました。
彼が神の箱のことを告げた。
その時エリは、
椅子から門の傍に仰向けに倒れた。
そして、首を折って亡くなった。
鳥よりで、身体が重かったからである。
エリは40年間、イスラエルを裁いた。
彼の嫁、ピネハスの妻は出産間近であった。
が、神の箱が奪われて、
姑と夫が亡くなった知らせを聞いた。
その時、陣痛が起こり身をかがめ子を産んだ。
彼女は死にかけていた。
ピネハスの妻を世話をしていた女性達
恐れることはありません。
男の子が生まれましたから。
ピネハスの妻は答えもせず、
気にも留めなかった。
ピネハスの妻
栄光がイスラエルから去った。
この子の名は、イ・ガボデ。
これは、神の箱が奪われた事と、
舅と夫の事をさします。
栄光はイスラエルから去った。
神の箱が奪われたから。