さて、アンモン人ナハシュが来た。

そして、ヤベシュ・ギルアデに対して陣を敷いた。

ヤベシュの人々全員

ナハシュ

私達と契約を結んでください。

そうすれば、あなたに仕えます。

アンモン人ナハシュ

ヤベシュの人々よ。

次の条件でお前達と契約を結ぼう。

お前達、皆の者の右の目をえぐり取る事だ。

それで、イスラエル全体に恥辱を負わせよう。

ヤベシュの長老達

七日の猶予を与えてください。

イスラエルの国中に使者を遣わす為です。

もし、私達を救う者がいなければ、あなたの所に行きます。

使者達はサウルのギブアに来た。

そして、アンモン人ナハシュの言葉を民の耳に語った。

民は皆、声を上げて泣いた。

ちょうどその時、サウルが牛を追って畑から帰って来た。

サウル

民が泣いているが、いったい何が起こったのか。

彼らは、ヤベシュの人々の言葉を彼に告げた。

サウルが彼らの言葉を聞いた。

その時、神の霊がサウルの上に激しく下った。

彼の怒りは激しく燃え上がった。

彼は一くびきの牛を取り、引き裂いた。

それを、使者によりイスラエルの国中に送らせた。

サウル

サウルとサムエルに従って出てこない者よ。

その者の牛は、このようにされる。

サウルはベゼクで、彼らを数えた。

すると、イスラエルの人々は30万人、

ユダの人々は3万人であった。

使者達

ヤベシュ・ギルアデの人に、

明日、日が高くなる頃、

あなた方に救いがある。

と、言いなさい。

使者達は帰り、ヤベシュの人々に告げた。

彼らは喜んだ。

ヤベシュの人々

私達は、明日、あなた方の所に出て行きます。

あなた方のよいと思うに、私達にしてください。

翌日、サウルは兵を三組に分けた。

そして、夜明けの見張りの時に陣営に突入した。

昼までアンモン人を討った。

生き残った者は散り散りになり、

二人の者がともにいる事はなかった。

民衆

サムエルよ、

サウルに我々を治めるのは誰かと聞いたのは誰ですか。

その者達を引き渡してください。

彼らを殺します。

サウル

今日は誰も殺してはならない。

今日、主がイスラエルにおいて、

勝利をもたらしてくださったのだから。

サムエル

さぁ、我々はギルガルに行き、そこで王政を樹立しよう。

民は、ギルガルに向かった。

そして、主の前にサウルを王とした。

彼らはそこで、主の前に交わりの生贄を捧げた。

サウルとイスラエルの総ての者は、大いに喜んだ。

Copyright ⒞2015 buta, All Rights Reserved.