時に預言者エリシャは若い預言者ジミーを呼んだ。

エリシャ

この油の瓶を携えて、

ラモテ・キレアデへ行きなさい。

そこに着いたならば、

ニムシの子ヨシャパテの子である

エヒウを訪ねなさい。

彼と二人きりになれる部屋に入り、

あなたが携えてきた瓶の中の油を、

エヒウの頭に注ぎなさい。

そして、

主は、こう仰せられる。

私は、あなたに油を注いで、

イスラエルの王とする

と、言いなさい。

それから、その場を立ち去りなさい。

滞まってはなりません。

ジミーは、ラモテ・ギレアデへ旅立った。

そこに着くと、軍勢の長たちが会議中であった。

ジミー

将軍よ、

私は、あなたに申し上げる事があります。

エヒウ

我々の中の誰にですか。

famliy

ジミー

将軍、貴方です。

エヒウが立ち上がった。

そして、ジミーを、

二人きりになれる部屋に案内した。

ジミーはエヒウ将軍に油を注いだ。

ジミー

イスラエルの神、主はこう仰せられます。

私はあなたに油を注いで、

主の民イスラエルの王とする。

あなたは、主君アハブの家を、

撃ち滅ぼさなければならない。

それによって私は、

しもべである預言者達の罪を

イゼベルに報いる。

アハブの家は滅びるであろう。

アハブに属する男性は、

イスラエルにいて、つながれた全ての人々・

自由な全ての人々を、私は殺し、

アハブの家を

ネバテの子を

ヤラベアムのようにし、

アヒヤの子バアシャの家のようにする。

犬がエズレルの地でイゼベルを食い、

彼女を葬る者はいないであろう。

そう告げると、

ジミーは部屋を出て、逃げた。

エヒウの家来達

変わった事はありませんか。

あの気違いは、

何のためにエサウ様を訪ねて来たのですか。

エヒウ

あなた方は、あの人を知っているのではないか。

そして、

何を話したか、わかっているのではないか。

mac

家来達

それは違います。

どうぞ、我々に話してください。

エヒウ

彼は私に油を注ぎ、こう話した。

私は、あなたに油を注いで、

イスラエルの王とする。

と、主は仰せられる。

すると、彼らは急いで、自分達の服を取り、

階段の上にいるエヒウの足元に敷いた。

それから、らっばを吹いた。

家来達

エヒウは王である。

こうして、

ニムシの子であるヨシャパテの子エヒウは

ヨラムに背いた。

ヨラムは、イスラエルの全軍を率いて

ラモテ・ギレアデで

スリヤの王ハザエルの攻撃と戦った。

しかし、ヨラムの王は、

スリヤの王ハザエルと戦った時に負った傷を

治すためエズレルに帰っていた。

エヒウ

もし、ヨラムに背く事が

あなた方の本心であるならば、

この町から忍び出て、

エズレル王に知らせてはならない。

そして、

エヒウ王は、馬車に乗ってエズレルへ向かった。

ヨラムがそこに伏していたからである。

また、ユダの王アハジヤはヨラムを

見舞うために出かけた。

famliy

さて、エズレルのやぐらに、

一人の物見が立っていた。

一人の物見

エヒウの群衆が見える。

ヨラム

一人を馬に乗せて、

エヒウの所に使わせなさい。

そして、

平安ですか。

と、聞きなさい。

彼はヨラムに言われたとおり、エサウに会った。

ヨラムの遣い

王はこう仰せられます。

平安ですか。

エヒウ

あなたは平安と何の関係がありますか。

私の後についてきなさい

物見の一人

少し時間が過ぎました。

使者は、エヒウの所に向かいましたが、

帰って来ません。

そこで、再び人を馬に乗せて遣わせた。

ヨラムの遣い

ヨラム王はこう仰せられます。

平安ですか。

エヒウ

あなたは平安と何の関係がありますか。

私の後について来なさい。

mac

物見の一人

エヒウのもとに遣わした人達は帰って来ません。

猛烈な勢いで車が向かってきます。

ニムシの子エヒウが操縦しているようです。

ヨラム

車を用意せよ。

ヨラムに仕える人達が車を用意した。

イスラエルの王ヨラムとユダの王アハジャは、

それぞれ自分達の車で出陣した

それで、

エヒウとヨラムは、

エズレル木とナボテの地所で、会った。

ヨラム

エヒウよ。平安ですか。

エヒウ

あなたの母イゼベルの姦淫と魔術が、

とても多いのに平安と言えますか。

その時、ヨラムは車をめぐらして逃げた。

ヨラム

アハジャよ。反逆です。

エヒウは手に弓を引き絞って、

ヨラムの両肩の間を射た。

だから、矢はヨラムの心臓を貫いた。

そして、ヨラムは車の中に倒れた。

mac

エヒフ

副官ヒデカルよ。

ヨラムを取り上げて

エズレル人ナボテの畑に投げ捨てなさい。

私とあなたは、かつて、父アハブに従った。

その時、主が、ヨラムについて、

預言された事を思い出しなさい。

主はこう仰せられる。

まことに、

私は昨日、ナボテの血とその子らの血を見た。

私はこの場所であなたに報復する。

だから、彼を取り上げて、

その地所に投げ捨て、

主の言葉のようにしなさい。

イザベル

主君を殺したジムリよ、無事ですか。

エヒウは顔を上げて窓に向かった。

エヒウ

誰か、私に味方する者があるか。

誰かあるか。

数人の宦官がエヒフを望み見た。

エヒウ

彼女を投げ落とせ。

彼らは、イザベルを投げ落としたので、

ユダの王アハジヤは、

これを見てベテハガンの方へ逃げたが、

エヒウはその後を追った。

エヒフ

アハジャも撃て

イブレアムのほとりのグルの坂で

車の中の彼を討った。

アハジャは、メギドまで逃げて行き、

そこで亡くなった。

アハジャの遺体は家来たちが車に乗せて、

エルサレムに運び、

ダビデの街の墓に、その先祖達とともに葬った。

famliy

アハブの子ヨラムの第11年に

アハジャはユダの王となった。

エヒウがエズレルに来た時、

イゼベルはそれを聞いて、

その目を塗り、髪を飾って

窓から望み見たが、

エヒウが門に入ってきた。

その血が壁と馬とにはねかかった。

そして、馬は彼女を踏みつけた。

エヒウは中に入り、食事をした。

エヒフ

あの呪われた女性を葬りなさい。

彼女は王の娘なのだ。

しかし、

エサウの宦官が、

彼女が投げ落とされた場所に行くと、

頭蓋骨と足とたな心の他何もなかった。

その事を、エサウに告げた。

エヒフ

これは主が、

そのしもべ、テシベ人エリヤによって

告げられた言葉である。

エズレルの地で

犬がイゼベルの肉を食うであろう。

イゼベルの死体はエズレルの地で

糞土のように野に捨てられる。

そして、誰もイゼベルと気が付かない。

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