この頃、ヤロブアムの子アビヤが病気になった。

だからヤロブアムは、妻に話した。

ヤロブアム

さぁ、変装して、

ヤロブアムの妻だと悟られないようにして

シロへ行きなさい。

そこには、

私がこの民の王となる。

と、告げた預言者アヒヤがいる。

パン10個・菓子数個・三つのビンを持って

彼の所へ行ってくれ。

彼は子供がどうなるか教えてくれるだろう。

ヤロブアムの妻は言われたとおりにして、

シロへ出かけ、アヒヤの家を訪ねた。

アヒヤは、年を取って目がこわばり、

見る事が出来なかった。

そして、主の仰せがあった。

主の仰せ

今、ヤロブアムの妻が子供が病気なので、

あなたを訪ねてくる。

あなたは、

彼女に告げなければならない事がある。

訪ねてくる時、彼女は、

他の女性のふりをしている。

アヒヤは戸口に入り、彼女の足音を聞いた。

アヒヤ

お入りなさい。

ヤロブアムの奥さん。

何故、

他の女性のようなふりをしているのですか。

私はあなたに

厳しい事を伝えなければなりません。

帰っていき、ヤロブアムに言いなさい。

イスラエルの神、主はこう仰せられます。

私は民の中からあなたを高くあげ、

私の民イスラエルを治める君主とし、

ダビデの家から王国を引き裂いて

あなたに与えた。

あなたは、

私のしもべダビデのようではなかった。

ダビデは、私の命令を守り、

心を尽くして私に従い、

ただ、私の見る目にかなった事だけを行った。

ところが、あなたは

これまでの誰よりも悪い事をし、

自分の為に他の神々と、鋳物の像を造り、

私の怒りを引き起こし、

私をあなたの後ろに捨て去った。

だから、見よ。

私はヤロブアムの家に災いをもたらす。

ヤロブアムに属するこわっばから

奴隷や自由の者に至るまで、

イスラエルにおいて立ち滅ぼし、

糞を残らず焼き去るようにし、

ヤロブアムの家の後を除き去る。

ヤロブアムに属する者で、

街で亡くなる者は犬がこれを食らい、

野で死ぬ者は空の鳥がこれを食らう。

主がこう仰せられたのです。

さぁ、家へ帰りなさい。

あなたの足が街に入る時、あの子は死にます。

イスラエルの全てが

その子の為に悼み悲しんで葬りましょう。

ヤロブアムの家の者で墓に葬られるのは、

彼だけでしょう。

なぜなら、ヤロブアムの家の中で彼だけが、

イスラエルの神、主の御心に

かなっていたからです。

主は、ご自分の為に

イスラエルの上に一人の王を起こされます。

彼は、その日、直ちに

ヤロブアムの家を断ち滅ぼします。

主はイスラエルを打って、

水に揺らぐ葦のようにし、

彼らの先祖たちに与えられた

この良い地からイスラエルを引き抜き、

ユーフラテス川の向こうに散らされるでしょう。

彼らがアシェラ像を造って

主の怒りを引き起こしたからです。

ヤロブアムは、自分で犯した罪と、

彼がイスラエルに犯させた罪の為に、

主は、イスラエルを捨てられるのです。

ヤロブアムの妻は立ち去って、

ティルツァに着いた。

彼女が帰宅した時、子は亡くなった。

人々は、その子を葬り、

全イスラエルは彼の為に悼み悲しんだ。

主がそのしもべ、預言者アヒヤによって

語られた言葉の通りであった。

ヤロブアムの業績、

彼がいかに戦い、いかに治めたかは、

イスラエルの王達の年代記の書に

正しく記されている。

ヤロブアムが王であった期間は22年である。

彼は先祖達とともに眠り、

その子ナダブが代わって王となった。

ユダでは、

ソロモンの子レハブアムが王になっていた。

レハブアムは41歳で王となり、

主が、ご自分の名を置く為に

イスラエルの全部族の中から選ばれた都、

エルサレムで17年間、王であった。

彼の母の名はナアマと言い、

アモン人であった。

ユダの人々は主の目の前に悪を行い。

彼らの先祖達よりひどい罪を犯して主を怒らせた。

彼らもまた、全ての高い丘の上や青木の下に、

高き宮や石の柱、アシェラ像を立てた。

この国は神殿男娼もいた。

彼らは、

主がイスラエル人の前から追い払われた

異邦の民の全ての忌み嫌うべきならわしを

まねて行っていた。

レハブアム王の第5年に、

エジプト王シシャクがエルサレムに攻めて来て

主の宮の財宝・王宮の財宝をはじめ、

ソロモンが造った金の盾も全部奪い取った。

レハブアム王は、その代わりに青銅の盾を造り、

これを王宮の門を守る近衛兵の隊長の手に託した。

王が主の宮に入るたびごとに、

近衛兵が、これを運んで行き、

主の宮を出る時、

これを近衛兵の控え室に運び帰った。

レハブアムのその他の業績、

彼の子の行った全ての事は、

ユダ王達の年代記の書に記されている。

レハブアムとヤロブアムとの間には、

いつまでも戦いがあった。

レハブアムはダビデの街に葬られ、

先祖たちと眠っている。

彼の母の名はナアマと言い、アモン人であった。

彼の子アビヤムが代わって王となった。