レハブアムはシェケムへ行った。
彼が、全イスラエルの王となるための
儀式が行われるためである。
ネバテの子ヤロブアムは、
ソロモン王の顔を避けて逃れ、
エジプトで暮らしていた。
ヤロブアムは、
自分に従いたいと願う人達の声を聞いた。
そして、イスラエルの全集団とともに、
レハブアムを訪ねた。
ヤロブアム
あなたの父上は、私達のくびきを重くしました。
今、あなたにお願いします。
父上が私達に負わせた過酷な労働と
重いくびきとを軽くしてください。
そうすれば、
私達はあなたに仕えましょう。
レハブアム
帰りなさい。
そして、三日後私の所に来てください。
レハブアムは
父ソロモンに仕えていた長老達に
ヤロブアムの依頼について意見を聞いた。
レハブアム王
この民にどう答えたら良いと思うか。
父ソロモンの在位中仕えていた長老達
今日、
あなたが彼らの依頼を聞き入れなさい。
彼らに親切な言葉をかけてくださるなら、
彼らはいつまでも
あなたのしもべとなるでしょう。
しかし、彼は長老たちの与えた助言が
気に入らなかった。
彼とともに育ち、
彼に仕えている若者達に相談した。
レハブアム
この民に何と返答したらよいと思うか。
ヤロブバム達は
あなたの父上が
私達に負わせたくびきを軽くしてください。
と、申し出たのだが、
レハブアムの幼馴染
私の小指は父の腰よりも太い。
私達の父は、
お前たちに重いくびきを負わせたが、
私は、お前たちのくびきをもっと重くしよう。
私の父はお前たちを鞭で懲らしめたが、
私はサソリでお前たちを懲らしめよう。
と、答えたらどうでしょう。
ヤロブアムと全ての民は、
三日目にレハブアムを再び尋ねた。
レハブアム
私の父はお前たちのくびきを重くしたが、
私はお前たちのくびきをもっと重くしよう。
父はお前たちを鞭で懲らしめたが、
私はサソリでお前たちを懲らしめよう。
主は、かつてシロ人アヒヤを通して、
ネバテの子ヤロブアムに告げた約束を守る為、
ヤロブアム達の願いを聞き入れなかった。
全イスラエルは、レハブアム王が
自分達の意見を無視したことがわかった。
イスラエルの民
ダビデには、
我々へのどんな割り当て地があろう。
エッサイの子にはゆずりの地がない。
イスラエルよ。あなたの天幕に帰れ。
ダビデよ。今、あなたの家を見よ。
こうして、イスラエルは自分達の天幕へ帰った。
しかし、
ユダの街に住んでいるイスラエル人の王は、
レバブアムであった。
レハブエム王は役務長官アドラムを遣わした。
しかし、彼は
全イスラエル人に石で撃ち殺された。
レハブアム王は、エルサレムに逃げた。
このようにして、
イスラエルは、ダビデの家に背いた。
今日もそうである。
全イスラエルは
ヤロブアムがエジプトに戻ってきた事を聞き、
彼を会衆の集まる場所に招き、
全イスラエルの王とした。
ユダの部族以外には、
ダビデの家に従う者はなかった。
レハブアムはエルサレムに帰り、
ユダの全家とベニミヤンの部族から
選抜した戦闘員18万人を招集した。
王位を
ソロモンの子レハブアムのもとに取り戻す為、
イスラエルの家と戦おうとした。
すると、神の人シェマヤに
次のような神の言葉があった。
シェマヤ
ユダの王、ソロモンの子レバブアム・
ユダとベニヤミンの全家・
その他の民に告げて言え。
主はこう仰せられる。
あなた方の兄弟イスラエル人と
戦ってはならない。
各々自分の家に帰れ。
私がこうなるように仕向けたのだから。
そこで、彼らは主の言葉に聞き従い、
主の言葉の通りに帰った。
ヤロブアムはエフライムの山地に
シュケムを再建し、そこで暮らした。
さらに、彼はそこから出て、ベヌエルを再建した。
ヤロブアムは心に思った。
今のままなら、
この王国はダビデの家に戻るだろう。
この民が、
エルサレムにある主の宮でいけにえを
捧げる事になっているのなら、
彼らの心は、ユダの王レハブアムに再び帰る。
つまり、私を殺し、
ユダの王レハブアムのもとに帰るだろう。
ヤロブアムは相談して、金の子牛を二つ造り
民に話した。
ヤロブアム
もう、エルサレムに向かう必要はない。
イスラエルよ。
ここに、あなたがたを
エジプトから連れ出した
あなたの神々がおられる。
それから彼は金の子牛の一つをベテルに据え、
もう一つをダンに安置した。
この事は罪となった。
民は
この一つを礼拝する為ダンにまで向かった。
それから、彼は高き所の宮を建て、
レビの子孫でない一般の民の中から
祭司を任命した。
そのうえ、祭壇でいけにえを捧げた。
こうして、彼は、
ベテルで自分が造った子牛の生贄を捧げた。
また、彼が任命した高き所の祭司達を
ベテルに常住させた。
彼は自分で勝手に考え出した月である
第8の月の15日にベテルに造った祭壇で
いけにえを捧げ、
イスラエル人の為に祭りの日を定め、
祭壇でいけにえを捧げ、香をたいた。