エステル記 第2章その2

クセルクセスの時代、クセルクセスが、インドからクシュまで127州を治め、クセルクセス王がスサの城で王座に就いていた。

さて、

モルデカイが引き取って自分の娘とした

彼の叔父アビハイルの娘エステルが、

王の所に入って行く順番が来た。

その時、彼女達は、

女性達の監督官である

王の宦官ヘガイの勧めた物の他は、

何一つ求めなかった。

こうしてエステルは、

彼女を見る全ての者から行為を受けていた。

エステルが、

王宮のクセルクセス王のもとに

召し入れられたのは、

王の治世の第七の年の第十の月、

すなわちテペテの月であった。

王は、

他のどの女性よりもエステルを大切にした。

だから、彼女はどの娘達よりも

王の好意と寵愛を受けた。

王は、王冠を彼女の頭に置き、

ワシュティの代わりに彼女を王妃とした。

それから、王は全ての首長と家臣達の為に

大宴会・すなわちエステルの宴会を催した。

諸州には免税を布告し、

王にふさわしい贈り物を配った。

娘達が二度目に集められた。

その時、エステルは、

モルデカイが命じていたように、

自分の生まれも自分の民族も

明かしていなかった。

エステルは、

モルデカイに養育されていた時と

同じように、彼の命令に従っていた。

その頃、モルデカイが王の門の所に座っていた。

すると、

入り口を守っていた王の二人の宦官

ビグタンとテレシュが怒って、

クセルクセス王を手にかけようとしていた。

この事がモルデカイの知る所となり、

彼はこれを王妃エステルに知らせた。

エステルは、

この事をモルデカイの名で王に告げた。

この事が追及され、その事実が明らかになった。

なので、彼ら二人は木にかけられた。

この事は王の前で年代記に記録された。